理科
開成中学校 理科 問題解説&入試分析★2021年(R3年)
今回は開成中学理科を取り扱いたいと思います。
前回の記事でも書いたように平均点は
(合格者平均 全体平均 満点)の順に
理科(54.1 49.7 70)でした。
低めの水準ではありました。
大問1~3はしっかり開成対策をしていればほぼ満点近くいけると思われますが物理分野の大問4で差がついたと思われます。
【問題分析】
○大問1…化学分野の問題。Ⅰはかなり基本的な水溶液の知識の確認。開成で求められるのはこの程度であることも多い。Ⅱは実験器具の扱い方で、開成でもよく出るので難しくはないがしっかり確認して満点をとりたい。
○大問2…地学分野の問題。Ⅰは月の問題であるが満月の高度は太陽と逆になることは過去問でも問われているのでしっかり過去問やっておきたい。Ⅱは川の問題であるが、ほとんど読み取りで何とかなる開成らしい問題。時事問題も確認しておきたい。
○大問3…生物分野の問題。ほとんど知識が必要なく、読み取りと考察で解ける開成らしい問題。過去問で練習して満点を狙いたい。
○大問4…物理分野の問題。問1と問2までは典型題なので満点を狙いたい。今回は問3、問4、問5を扱いたいと思います。
(問題)令和2年 開成中学校 理科 大問4 問3 問4 問5
厚さ一定の変形しない板(横80cm×縦50cm)から図6のような形を切り取りました。図7は切り取られて残った部分を表しています。なお、板の大きさがわかりやすいように、縦横10cmごとに破線が描かれています。また、板をつるしている糸はすべて同じ長さであるとします。
問3 切り取った板を図8のように60cmの棒に、両端の位置が揃うように取り付けました。このとき、棒が水平に保たれるためには、図中の[ エ ]の長さをいくらにすればよいでしょうか。なお、板を図9のように10cmごとに切って棒に取り付けても、棒を水平に保つために支える位置は同じになります。
問4 切り取られて残った部分を図10のように80cmの棒に、両端の位置が揃うように取り付けました。このとき、棒が水平に保たれるためには、図中の[ オ ]の長さをいくらにすればよいでしょうか。なお、切り取られる前の板の重心は、板の中心になります。
問5 図11のように厚さが一定の半径30cmの円板の板から半径10cmの円形の板が切り取られて残った部分があります。この板を図のように60cmの棒に、2つの円の中心を結んだ線と棒が平行になるように、板が棒の幅にちょうどおさまるように取り付けました。このとき、棒が水平に保たれるためには、図中の[ カ ]の長さをいくらにすればよいでしょうか。
[解説]
問3 問題文の最後にヒントが書いています。
『なお、板を図9のように10cmごとに切って棒に取り付けても、棒を水平に保つために支える位置は同じになります』
さらに前半の問題文を省略していますが
『このように、一見複雑で重心の位置がわかりにくいものも、うまく分けてその部分ごとに重心を求めることで、全体の重心を求めることができます。』
とも書いています。
これらの誘導に乗ると図9において6つの短冊のそれぞれの重心はそれぞれの糸がついてるところで考えればよく
上の糸は正方形の板15個分を持ち上げているはずなので
棒の左端の点の周りのモーメントを考えて[ エ ]を求めることができあす。
6つの短冊の糸は左から
5cm 15cm 25cm 35cm 45cm 55cm
のところにあります。
よって
2×5+3×15+1×25+4×35+3×45+2×55=15×[ エ ]
より
[ エ ]=31cm
とわかります。
問4
正方形をそれぞれ上に詰めていって左から
5個 3個 2個 4個 1個 2個 3個 5個
の短冊がぶら下がっていると考えても左右の重心の位置はかわりません。
だから同様にして左端の点の周りのモーメントを考えて
5×5+3×15+2×25+4×35+1×45+2×55+3×65+5×75=25×[ オ ]
り
[ オ ]=39.4cm
問5
高校でよくある出題される典型問題です。
半径10cmの円形と網目部の板
を合体させると
半径30cmの円形の板になる
ことを使います。
(半径10cmの円形の板):(半径30cmの円形の板):(網目部の板)
=1×1:3×3:(3×3-1)
=1:9:8
で
半径10cmの円形の板の重心は左端から20cm
半径30cmの円形の板の重心は左端から30cmで
左端の点の周りのモーメントを考えて
1×20+8×[ カ ]=9×30
より
[ カ ]=31.25cm
最初にも書いたように大問1~3が開成対策をしていればほぼ満点を狙いやすかったのに対して、大問4で差がついたように思います。
それでも問2まで答えれば合格点です。
まず問2までは確保してから、高校物理で扱うようなモーメントを練習しておけばアドバンテージになります(畠田)
早稲田実業学校中等部 理科 問題解説&入試分析★2020年(R2年)
今回は早稲田実業中等部の理科を扱います。
【問題分析】
大問1…レンズの問題です。
問1…基本的なレンズの作図の問題。
問2…像は上下反転するということは、左右も反転します。
つまり180°回転します。
問3(1)…光はどのように進むか基本的なレンズの作図の問題です。リード文にもルールが書いてるのであわせたい。
(2)…人は光が目に入ってきた方向から光が直進してきたと認識します。虚像の作図も書けるように練習しておきたい。
(3)定規ではかればわかりますが高校で習う公式を使うと
1÷(3/5)-1/☐=1/1
で☐の値を求めて☐=3/2なので(3/2)÷(3/5)=2.5倍と求まります。
大問2…生物分野の問題です。
問1…進化です。これは落とせない。
問2…草食動物は草を噛み切れるように門歯が発達しています。
草食動物は牛のお腹を見ればわかるように腸がめっちゃ長く、肉に比べて草は消化しにくいので腸が長くなります。さすがに草食動物は獲物をつかまえると草食動物ではないので肉食動物から逃げるために兄にかたいひづめをもって長距離を速く走れるようになっています。よく習う分野なので理由を関連付けてしっかり覚えておきたい。
問3…無性生殖は体細胞分裂なので遺伝子が全て同じです。人間も恋人とか作らずに子供出来たら楽なように無性生殖は安定します。
しかし自分と全く同じ遺伝子の子供が生まれていたら、何百年も同じ人がいることになりみんな暑さに弱い人なら異常気象で気温があがるなど環境が変化すると滅亡します。
問4…脳が大きくなった原因を図と表を見て考えろを述べろということですが、この表で考えがまとまるならば学者レベルになります。
実際には、脳が発達したのは狩りをすることによって肉を食べてカロリーを摂取できるようになった説や、厳しい環境に適応できるように大きくなった説などどこかで読んでおかないと難しいと思われます。
大問3…よく環境問題でとりあげられるプラスチックの問題です。
問1…焼却炉が「傷む」なので適切なのは燃焼温度が高いです。
問2…ダイオキシン、昔はよくワイドショーでとりあげられていました。
問3…トウモロコシなので「バイオ」プラスチック、自然の中で分解なので生分解性プラスチック。これは知ってるかではなくて名前の意味で答えます。
問4…ハワイに日本語を書いてるプラゴミ「も」多い、北米西海岸の沖合にはプラゴミが大量に流れ着いているという文章から、日本から一旦北米西海岸に行ってハワイに戻ってこないと、こうはならないなど問題文から読み取って答えます。
問5…プラスチックがもろくなるというより、選択肢の中でもっともエネルギーの強い電磁波は紫外線です。
マイクロ派なんて、可視光線よりもエネルギーが低くてこれが危険ならば光も危険になります。偽科学に騙されないように物理の電磁波についてもきっちり知っておきたいところです。
問6…意味から言うとマイクロが100万分の1という意味なのでマイクロにはなります。
ミクロとマイクロは同じ意味ですがミクロンはマイクロメートルのことなので長さのことになってしまいます。
問7…1cm^3あたりの重さを計算して1より小さいものが浮きますね。
こんな細かいところまで知っていけないといけないのか?ではなく、読解力が問われてます。基本的な知識をしっかり定着させることと、読解を鍛える練習をしてください!(畠田)
青山学院中等部 理科 問題解説&入試分析★2020年(R2年)
今回は青山学院中等部の理科を扱います。
【問題分析】
大問1…(1)はやぶさ2が着陸した小惑星を答える問題です。リュウグウですが時事ニュースもチェックしておきたいところです。
(2)二酸化炭素を多く運搬するのは血しょうです。覚えなくていいですが重炭酸イオンになり血しょう中に溶けて運搬されます。
(3)基本的な電流と電池の問題です。電流が少ないものが最も長く光り続けます。しっかり定石を勉強しておきたい。
(4)浸透圧の問題です。濃度の濃い側である食塩水に水分が移動するので卵はしぼみます。
(5)体積が同じなのでそれぞれメダルの重さの比は、1cm^3あたりの重さの比と同じになります。正解したい。
大問2…(1)体温がほぼ一定のものを恒に同じ温度、恒温動物。外部の温度により体温が変化する動物を、変温動物といいます。これは覚えておきたい。
(2)ナナホシテントウは成虫で冬を過ごします。落ち葉の下や木の下で集まってじっと過ごしています。意外と問われやすいです。
(3)冬眠すると基本的には体温を低くしてエネルギーを節約します、
(4)季節感のある代表的な花を選択肢に入れてくれていますが、しっかり覚えていないと答えられません。どの時期に花を咲かせるか代表的なものでいいので覚えておきましょう。
大問3…(1)物が見えるのは光が乱反射してるからです。
(2)気体の体積は温度に比例します。
(3)(4)(5)基本的な湿度の問題です。一通り解けるように練習しておきましょう。
大問4(1)BTB駅はアルカリ性では青色です。リトマス紙と同じなのでわかりやすいと思います。中性は緑、酸性は黄色です。中性は安全なので緑、酸性は少し危険なので黄色など何とか覚えておきましょう。
(2)アンモニア水や塩酸など気体が溶けているものは一緒に蒸発します。
(3)入浴剤は水素です。他の選択肢は覚えておくべき基本事項ですが、入浴剤は覚えていて答えるのは厳しいように思います。
(4)液体に接する表面積が多くなると反応が早くなります。発生する気体の総量はかわりません。
(5)中和反応が起こると中和熱と言って熱を発生し、温度が上昇します。
ところどころ厳しめの知識問題はありますが、基本的なことを覚えて解くべきところをしっかり解けば合格点に達します!がんばってください。(畠田)
栄光学園中学校 理科 問題解説&入試分析★2020年(R2年)
今回は栄光学園中学の理科を扱います。
【問題分析】
大問1…4つの植物の図が与えられいて、イネとススキとコムギとエノコログサという単子葉類のイネ科の植物のうちどれかを答えさせる問題です。わからないものは消去法でも選べるので植物の標準的な知識問題になっています
大問2…デンプンは炭水化物。グルテンはたんぱく質。
栄養素を答えさせる問題です。
小麦粉にはたんぱく質が含まれていることは覚えておいて良いですが、脂質やビタミンではないことはわかりそうなので、選ぶのにそんなに難しくなかったと思います。
大問3…与えられた実験データを分析して考察する問題になります。
問1 平均の長さ、計算間違いしないようにあわせたいです。
問2 面積は直径の二乗に比例します。最初に二乗の値を載せてくれていて、一応計算しやすくなっています。
問3,4 長さが長いほど折れやすい、直径が太いほど折れにくいことは何とかなくわかりますが、頑張って正確にグラフを書いて点数をとりたい。
問5 問題文が長くなってきて何を使ったらよいのかわかりにくくなっています。
大問3の最初に直径1.68mmのスパゲッティ100本82.5gで平均の長さが問2より247.5mmです。
直径1.68mmのスパゲッティ1本の重さは長さを257.6にあわせて82.5÷100×(257.6/247.5)gになるのでブカティーニの重さ2.07gをこのスパゲッティの重さで割ることになります。
問6 問3,4で書いたように直径が太くなるほど折れる力が大きくなって、長さが短いほど折れる力は大きくなります。
この考察はわかりやすいと思います。
問7 図8のグラフより直径の4乗が12の時に約132gと読み取れるので
(折れる力)=(直径の4乗)×132/12 g
=(直径の4乗)×11 g
となります。
よって直径が1mmでは折れる力は選ぶのは11g。直径が2mmでは折れる力は11×2×2×2×2=176gで選ぶのは180gになります。
問8 140mmのブカティーニは図5のグラフより折れる力は約570gです。
直径が2.78mmのスパゲッティの折れる力は2.78の4乗が約59.7なので11×59.7=656.7より約660gとなります。
同じ長さにおいてブカティーニの断面の面積と同じ面積のスパゲッティについて
面積は重さに比例にするので
ブッカティーニと同じ重さのスパゲッティを考える
とよいことになります。
ブッカティーニの重さは直径1.68mmのスパゲッティの2.4倍です。
ブッカティーニの重さと同じ重さのスパゲッティの直径の2乗は
1.68×1.68÷2.4=6.76
よって折れる力は11×6.76×6.76=502.67…より約500g
問9 ブカティーニとスパゲッティは同じ長さで断面積が同じということは同じ長さのスパゲッティと比べると、より少ない量の材料で同じ強さにすることができることがわかります。
選択肢の違いが少しわかりにくいのでしっかり論理的に選んで答えたいところです。
栄光学園の問題は実験データの分析が複雑になります。過去問で練習をしていくことで合格に近づきます!(畠田)
聖光学院中学校 理科 問題解説&入試分析★2020年(R2年)
今回は聖光学院中学の第1回の理科をとりあげます
【問題分析】
大問1…植物の問題です。結構細かいところまで聞いていますが、勉強しておけば答えられる問題でもあるのでしっかり知識を固めておきましょう。
大問2…太陽と月の問題です。月何個分か、地球何個分かというのは、それぞれの直径が何個入るかということです。少し表現がわかりにくくて戸惑ったかもしれません。(3)の地球から見た時というのは、地球のある地点から見た時ということで月が24時間で公転軌道を一周したように見えるということです。これも地球の中心から見ると、27日で公転するようにも解釈できるので、わかりにくかったかもしれません。
大問3…化学の問題です。(1)は磁性体を答えるのであまり習わないので厳しいかもしれません。(2)もエタノールが溶けるからで選ぶしかなく、(4)も水溶液は電解質のものを選ぶ必要があり知識問題が難しめです。今回は(6)を解説します。
大問4…電磁石の問題です。基本的なことがわかっていれば、わかりやすい問題ばかりであり、時間なくて解けなかったという事態は避けたいところです。
満点を狙いましょう。
(問題)聖光学院中学 理科 第1回 大問3(6)
食塩は,ナトリウム原子と塩素原子が多数結びついた状態で存在しています。原子は,非常に小さい球状の粒であるものとします。次の図は,食塩の結晶の一部を抜き出して描いたものです。○は塩素原子,●はナトリウム原子を表しています。図の①,②が交互に重なって,③のようになっています。結晶の中では,○どうし,●と○は接しているとしたとき,1つの●に接している○は最大( あ )個であり,1つの○に接している●は最大(い)個であることがわかります。
2段目の●に接している○の数は図のように
1段目は真ん中の○
2段目は●を囲む4つの○
3段目は真ん中の○
よって6個あります。
同様に1つの○に接している●は6個であるわかります。
これは高校化学の単位格子の問題で配位数と呼ばれています。
わからない知識問題はいつまでも考えても時間の無駄になります。どんどん進めて考えたら解ける場所は確実に解けば聖光学院に近づきます!(畠田)
慶應義塾中等部 理科 問題 解説&入試分析★2020年(R2年)
今回は慶應義塾中等部の理科を扱います。
【問題分析】
大問1…会話文を埋めるような問題です。化学、植物、生物、電流と幅広い分野にまたがって問われてる総合問題です。少し突っ込んだ知識を聞かれていますが、ナツミカンがすっぱいから酸性なのでアルカリ性の物質である重そうを選ぶ、発生する泡は食べて安全そうなのは二酸化炭素など問題文から読み取ることである程度わかります。読解力の練習をしておきましょう。
大問2…簡単な回路の問題です。(A)はスイッチを切り替えて明るさがかわっても、どちらも電灯はつくなど問題文を正しく理解することが大切です。
大問3…(1)(2)(3)(4)を扱いと思います。(5)問題文に天の川は銀河系の星々と書いているので銀河系をむいてる矢印を選びます、正解したい。(6)木星と土星、どっちが地球に近いは水金地火木土天海で覚えてるかもしれませんが木星は土星より大きいことは余り覚えていなかもしれません。
大問4…(1)面倒ですが本当に単にグラフから読み取るだけなので答えはあわせたい。(2)単に70×0.7=49gと計算して選ぶだけなので正解したい。(3)水が沸とうして気体になると言うだけなので正解したい。
(問題)慶應義塾中等部 大問3(1)(2)(3)(4)
東京でみる星空について次の問いに答えなさい。
(1)図Aは2月・8月の夜8時頃に南の方角から観測者の真上の空にかけて見える星を、星座とみなしたときの線を加えて描いたものです。8月の夜空にみえるのは1・2のどちらですか。
(2)図Aのうち、より高度が高いところに見えるのは1・2のどちらですか。
(3)図Aんび1で、天の川が通っているのはどの方向ですか。次の中から選びなさい。
(4)図Aの中にはそれぞれの季節の大三角を構成する星があります。ア・イ・ウの星の名前をカタカナで書きなさい。
[解説]
(1)8月は南の方角に夏の大三角が見えるので1とわかります。
(2)はくちょう座とこと座は天頂付近に見えることがよく解説されているので1とわかります。ちょっとした説明文を余裕があれば読んでおきたいところです。
(3)彦星はわし座のアルタイル、織姫はこと座のベガなので、天の川はこの二つの星が分断されるようになっているはずです。
しかもはくちょう座のデネブが目立つと、三角関係になってしまって
七夕の話が遠くて会えない素敵な人より、近くの会えるちょっと素敵な人と結婚するとか生々しくなってしまうはずなのでデネブが川の中にあるものと思われます。
そう考えてもa-dとわかります。
(4)わし座のアはアルタイル、彦星です。
ハクセイにされたわしの胴にあるタイルのイメージです。
夏の大三角の星は全て白なのも覚えていてください。
こいぬ座のイはプロキオンです、
まだ子犬やのに、プロがガチで訓練してキャンキャン鳴いてるイメージです。
おおいぬ座のウはシリウスです。
白色なのでも覚えておいてください。
お座りしすぎて、尻の毛が薄くなって白くなっているイメージです。
少し突っ込んだ知識を聞かれることがありますが、問題文から読み取ったり何とか考えて正解に結びつけることも大切です。日々の積み重ねで合格に近づきます!(畠田)
浦和明の星女子中学校 理科 問題解説&入試分析★2020年(R2年)
今回は浦和明の星中学第1回の理科を扱います。
【問題分析】
大問1…物理の問題です。・斜面は加速して速度が速くなる・水平面では速さが一定がポイントです。水平面より斜面が先にある方が、加速されてから水平面を通るので早くなります。ただし,斜面では加速されると言っても長ければ長いほど時間はかかります。
問題文に与えられたデータで考えたら解ける問題ですが、ある程度知っていないと厳しいと思います。
大問2…典型的な水溶液に溶ける金属の計算問題です。しっかり勉強していれば問題ありませんが、苦手としている人も多いかもしれません。しかし勉強した努力は裏切らない問題なのでぜひ勉強しておいてください。
大問3…光合成の問題です。よく聞かれる問題とは言え、しっかりとした考察を聞かれており、そんなに簡単でもありません。しかし正解したい。ただし問4(b)(c)については複雑なグラフや長い文章をだらだら書いていますが、北半球と南半球は季節が逆と言うことなだけで問題文を読まなくて答えがすぐに埋まります。長くて複雑に見えても諦めずに最後まできっちり問題を見ておきたいです。
大問4…日食の問題ですが、これも難易度が高めの考察です。問2は普通は月の公転を考えるので戸惑ったかもしれません。問4では月の公転面と地球の公転面が平行でないので新月の時に一直線になるとは限らないから日食は毎回起こるわけではありませんでした。しかし公転面が平行になったとすると毎回新月で日食が起こると考えられます。だから毎月起こると考えられます。しかし月の満ち欠けは29.5日というように地球と月と太陽が一直線になる時間は約0.5日ずれていくので見ることが日食や部分日食を見ることができる地域はかわっていきます。
今回は問5を扱います。
(問題)R2 浦和明の星中学 大問4の問5
太陽のようにみずから光る星にも明るさが変化するものがあり、このような星を変光星といいます。変光星にはいくつか種類があり、地球から見たとき日食と同じしくみによって明るさが変化する星を、食変光星といいます。
いま、星Aのまわりを、星Aよりも暗く大きな星Bが矢印の方向へまわっている食変光星について考えます(図7)。観測者から見て、星Aと星Bが図7のように並んでおり、そこから星Bが星Aの周りを一周まわるまでの時間と経過と、食変光星の明るさの変化を表しているものはどれですか。もっとも適当なものを選び、ア~カで答えなさい。ただし、星Aと星Bのそれぞれの大きさや、おたがいのよりは正確ではありません。
[解説]
観測者と星Aの間に星Bが入ると暗くなるだけやろと思いますが、そんな選択肢はありません。
実はこれは星Bが暗く描かれているので光ってないように思ってしまいますが、星Aに比べて相対的に暗いだけであって恒星でしっかり光っています。
だから両方見えてる時の方が明るくて、重なると暗くなります。
まず星Bが星Aの後ろに回って星Bが隠れますが、その後星Bが手前まで回ってきて星Aが隠れます。
しかし星Bが隠れるときよりも星Aが隠れた時の方が暗くなるのでエとわかります。
見たことない問題なのでかなり難しいとは思います。しかし、よく勉強しておかないとどの問題はとることが出来て、どの問題は落としていいのかわからなくなります。しっかり勉強してば判断できるようになり合格に近づきます!(畠田)
フェリス女学院中学校 理科 問題 解説&入試分析★2020年(R2年)
今回はフェリス女学院中学の理科を扱います
【問題分析】
大問1…蒸散や光合成に関する問題です。細かい知識が問われているわけではないので、大筋をしっかり理解しておうことが重要です。
大問2…湿度の問題です。問題文を読めばある程度わかるように出来ています。これも細かい知識というよりは、基礎的なことを理解をして問題文から読み取る練習が重要です。
大問3…ばねの問題です。簡単ではありますが、間違いやすい問題を誘導つきで理解しながら解けるようにしている丁寧な良い問題です。今回はこの小問2と4を扱います。
大問4…ドライアイスに関する基礎的な事項が一通り問われています。確認しておきましょう。
(問題)R2 フェリス女学院中学校 大問3
1つの物体を、両側から反対向きに同じ大きさの力で引っ張ると、制止して動きません。この原理を用いて、ばねの性質について考えてみましょう。ただし、ばねの重さは考えないものとします。
図1のように、5cmのばねAの上端を棒に固定し、下端に50gのおもりをつるしたところ、ばねはのびて、全体の長さが7cmになりました。
小問2
図2のように、ばねAを横いして両端にひもをつけ、それぞれのひもを滑車にかけて50gのおもりをつるしました。ばね全体の長さは何cmになりますか。
ばねAのかわりに、性質の異なるばねBを用いて、図1と同じ実験をしました。8cmのばねBの上端を棒に固定し、下端に50gのおもりをつるしたところ、ばねはのびて、全体の長さが12cmになりました。
小問4
図3のように、ばねAの下端にばねBをつるし、ばねBの下端に50gのおもりをつるしました。全体の長さは何cmになりますか。
[解説]
小問2
図1のようにばねは両側から50gずつひっぱられると全体の長さが5cmから7cmになりました。
図2においても両側から50gずつ引っ張っられているので7cmになります。
小問4
ばねBは両側から50gずつ引っ張られると全体の長さが8cmから12cmになります。
図3においてもばねAは両側から50gずつ引っ張られているのでばねAの長さは7cm、ばねBは両側から50gずつ引っ張られているのでばねBの長さは12cm
よって全体は7+12=19cmとなります。
細かい知識よりも基本的なことを、何故そうなるのか理解しておくように勉強しておくこと合格に近づきます!(畠田)
駒場東邦中学校 理科 問題 解説★2020年(R2年)
今回は駒場東邦中学の理科を扱います
【問題分析】
大問1…小問集合です。一通りの基礎的な知識や計算が聞かれています。満点狙いたいところです。。
大問2…(1)今回はこの問題を扱います。(2)消化するには、温度を下げる、酸素がなくなることがポイントです。(3)(4)固体が気体になると体積が大幅に大きくなる、ドライアイスの白いけむりは水です。(5)青いのりはアルカリ性の青、酸性になると透明になる知識が必要です。しかし2つ選べなので,同じ現象なのは酸性とアルカリ性の話だけではあります。(6)酸性雨の基本的な問題です。
大問3…(1)(2)関節の問題です、その場で考えて答えるタイプです、(3)図1を見ることである程度わかります。(4)腕の動かし方などから同じように考えます。(5)わざわざ問題にしてるので尾びれは平行と答える可能性は高いです。平行であれば上下に動かす。(6)問題文にある程度ヒントがあるので、それに沿って書きましょう。
大問4…(1)作図して考えましょう。(2)地球の影の曲線は大きい円の一部になるものを選びましょう。(3)太陽が大きいので平行線ではなく、狭くなっていきます。(4)地球に比べて月は小さいので日食は月の影が地球の一部の地域にしかできませんが、月食は地球の影が付き全体を覆います。(5)問題文が意味不明ですが、月は東から西へ移動してるように見えるのに、東からかけていくのは何故かと聞いていきます。
大問5…(1)簡単な計算です。(2)問題文を読んでもアルコールの方が水より密度が小さいことは覚えておかないと解けません。(3)砂糖水の重いので先に入れてください。(4)対流の仕方をとわれています。(5)オレンジジュースの方が重いという知識は必要ですが、オレンジジュースの方が重くないと問題にならないので、そういうことからもわかります。
(問題)R2 駒場東邦中学 大問2(1)
空気中でものを燃やした時の気体の割合の変化を見るため,空気中の気体の体積の割合を教科書で調べたところ,
ちっ素 約78% 酸素 約21%,二酸化炭素 約0.03%.その他 約0.97%であることがわかりました。箱の中に空気を入れ,火のついたろうそくを入れてふたをすると,少しの間燃え続け,ろうそくがなくなる前に火が消えて,箱の壁に水滴がつきました。ろうそくを燃やす前と,燃やした後,箱の中にある気体の体積の割合を図で表したものとして,もっとも近いものをア~オから1つずつ選び,それぞれ記号で答えなさい。ただし,図中の○はちっ素,●は酸素,◎は二酸化炭素を表し、すべての図の中にある印(○●◎)の総数はそれぞれ33個です。また,2%以下の気体は図の中に示さないものとします。
[解説]
まず問題文から2%以下の気体は表さないので燃やす前は二酸化炭素がないものなのでエとなります。
燃やした後は、ろうそくは火が消えるのは酸素がなくなった時ではありません。
酸素濃度が17%以下になった時です。
なのでエの●が一つ◎になったイとなります。
微妙に細かいことが聞かれることあるので、すみずみまで読んでおくようにしておきましょう(畠田)
豊島岡女子学園中学校 理科 問題 解説&入試分析★2020年(R2年)
今回は豊島岡女子学園中学の第一回の理科を扱います。
【問題分析】
大問1…ばね、てこの問題です。肩透かしのような問題も多いですが、しっかり理解しているかは問われています。ゴムは縮まない、伸びる時はばねと同じことは確認しておいてください。今回はこの(1)を扱います。
大問2…(1)よく問われる水溶液の分析の問題です、しっかり覚えて満点とりましょう。(2)塩化水素とアンモニアと塩化アンモニウムの比を考えてどちらかが不足してる問題です、典型なのでしっかりあわせたい。(3)ブドウ糖が発酵してアルコールに、そしてアルコールが発酵して酢に、そして二酸化炭素となっていくという問題ですが、わかりにくかったかもしれません。
大問3…(1)その場で考えたらある程度はわかりそうです。腸が全然ないのでZはないことはわかります。(2)背骨が丸出しです。(3)(4)臓器の形、位置、働きの基本的なことを覚えておきましょう。
大問4…地震の問題です。基礎的なことや、簡単な考察しか聞かれていないのでしっかり点数をとっておきたいところです。
(問題)R2 豊島岡女子学園中学 理科 大問1(1)
自然の長さが10cmで重さの無視できるばねを天井につるしておもりを取りつけるばねは伸び,ばねを床に取りつけておもりをのせるとばねは縮みます。このばねの長さとおもりの重さの関係は,グラフのようになります。
(1)このばねを2つ用意し,40gのおもりの上下に取り付けました。上側のばね1の端を天井に,下側のばね2の端を床に取り付け,ばね1,ばね2の長さがそれぞれ10cmになるようにおもりを手で支えました。ばね1,おもり,ばね2は一直線上にある状態になっていました。おもりを静かにはなしてしばらく待つと,ばね1,おもり,ばね2は一直線上にある状態で制止しました。このとき,ばね1とばね2の長さはそれぞれ何cmになりますか。四捨五入して整数で求めなさい。
[解説]
(1)このばねはグラフより10gで1cm伸びます。
まずこのセットを下は固定させずに床にもぶつからないと仮定して、ぶら下げたとします。
そうするとばね1は40gのおもりがぶら下がっているので4cm伸びて長さ14cm。
ばね2は伸び縮みなしで長さ10cm。
そしてばね2を床に固定すると全体で10+10=20cmになる必要があるので合計で4cm縮む必要があります。
今回はばね1もばね2も同じばねなので,それぞれ10gの強さで押すと同じ1cmずつ縮みます。
よって4÷2=2で2cmずつ縮めばよくなります。
よってばね1は14-2=12cm,ばね2は10-2=8cm
物理分野は一通りきっちり解き方をしっかり練習しておきましょう。
得点源になり合格に確実に近づきます!(畠田)
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