豊島岡女子学園中学校第1回の問題をとりあげます。
旅人算の難易度が高めの問題です。
(問題)H30年 豊島岡女子学園中学第1回 大問4
家と公園の間に図書館があります。AさんとBさんが家から公園までそれぞれ一定の速さで歩きます。Aさんは,家から公園まで20分かかります。Aさんが家から図書館まで歩くのにかかった時間と,Bさんが図書館から公園まで歩くのにかかった時間の合計は22分です。また,Bさんが家から図書館まで歩くのにかかった時間と,Aさんが図書館から公園まで歩くのにかかった時間の合計は23分です。このとき,次の各問いに答えなさい。
(1)Bさんが家から公園まで歩くのにかかった時間は何分ですか。
(2)Aさんが家から図書館まで歩くのにかかった時間は何分ですか。
(3)AさんとBさんが家を同時に出発し,また同時にCさんが分速360mで走る車で公園を出発し家へ向かいました。また,BさんはAさんとCさんが出会った地点を,AさんとCさんが出会ってから1分後に通過しました。家から公園までの距離は何kmですか。
(1)
線分図で足したり引いたりして、B:家→公を作ります。
Aは赤,Bは青です。
かかる時間で考えて
{(A:家→図)+(B:図→公)}+{(B:家→図)+(A:図→公)}-(A:家→公)=22+23-20 分
より
(B:家→公)=25 分
(2) (1)の問題から家→公までAは20分,Bは25分より同じ距離を歩くときの時間の比は
A:B=20:25=4:5
となります。
家→図までのAのかかる時間ですが,和や差で考えるとうまくいくことがあります。
{(B:家→図)+(A:図→公)}と(A:家→公)の差は(A:家→図)と(B:家→図)の差になります。家→図の同じ距離より,それぞれかかった時間をAは④,Bは⑤とおけて
23-20=3分が⑤-④=①に等しいので①=3
よってAさんが家から図書館まで歩くのにかかった時間は④=3×4=12分とわかりました。
(3)まず同じ時刻は同じ記号で状況図を書いて整理してみます。
準備としてAとBの速さの比を求めておくと,家→公までにかかった時間の逆比で
A:B=20:25=4:5
同じ時間であれば,距離は速さの比になります。
Cは紫です。
すると⑤-④=①の部分がBが1分で進む距離に相当します。
と言うことはB:○→△まで④はBの4分相当より○→△の時間は4分です。
これでC:○→△の距離は360×4=1440mとわかります。
B:家→公は距離㉕,A:○→△は距離⑤より,C:○→△は距離㉕-⑤=⑳
よって⑳=1440なので家から公園までの距離は
1400×25/20=1800m
つまり1.8kmとわかりました。
旅人算のレベルが高めの考え方、道具を使うので勉強するのにも良い問題です。
しっかり勉強していけば報われます!(畠田)