甲陽二日目の甲陽らしい旅人算の問題をとりあげます。
(問題)H30 甲陽学院中学校 算数(第2日) 大問4番
池のまわりにある1周420mの道をA,B,Cの3人がそれぞれ一定の速さで歩いて回ります。この道のある地点を3人が同時に同じ向きに出発しました。出発してから4分40秒後にはじめてAがCを追いこし,出発してから8分24秒後にはじめてAがBを追いこしました。
(1)はじめてBがCを追いこすのは出発してから何分何秒後ですか。
(2)Bがこの道を歩いてちょうど6周回る間に,Aに3回追いこされ,Cを2回追いこしました。Bの歩く速さは毎分何mと何mの間ですか。ただし,Bが6周回ったとき,AとCは出発した地点にいません。
(1)差の速さで考えます。
速さは求めなくても、比で解けますが(2)のことも考えて速さを出すことにしました。
4分40秒=14/3分でAとCの進んだ距離の差は1周の420mになるので
A-C=420÷14/3=90m/分
8分24秒=42/5分でAとBの進んだ距離の差は1周の420mになるので
A-B=420÷42/5=50m/分
したがって
B-C=90-50=40m/分
より420÷40=10分30秒
とわかります。
(2)何が一定なのかを考えることが大切です。
Bが6周回る間の時間で考えるので、時間が一定で距離が速さに比例します。
もう一つ大切なポイントは追いこした回数は周った回数の差です。
BがAに3回追いこされたということはBが6周すると,Aは6+3=9周目から6+4=10周目の間にいます。
するとAとBとA-Bの速さの比はそれぞれ次の表のようになります。
したがってBの速さは
50×6/3=100m/分
と
50×6/4=75m/分
の間になります。
同じようにしてBはCを2回追いこしたのでBが6周すると,Cは6-2=4周目から6-3=3周目の間にいます。
BとCとB-Cの速さの比は次の表のようになります。
なのでBの速さは
40×6/2=120m/分
と
40×6/3=80m/分
の間になります。
以上から80m/分と100m/分の間になります。
どういう考え方を使うことが多いか?意識して問題を練習をしていけば解法が見えてくることがあるのでたくさん勉強してください(畠田)