今年から入試問題解説記事を担当することになった畠田です。
よろしくお願いします。
最初は灘中学校の1日目です。
資料情報をまず見てみると,
実質倍率は(H24)2.81⇒(H25)2.81⇒(H26)2.97⇒(H27)2.61⇒(H28)2.67⇒(H29)2.76⇒(H30)2.88
となり例年より高めです。
平均点は(教科,受験者平均点,合格者平均点)の順に
(国語1日目,59.4点,63.9点)
(国語2日目,70.7点,77.3点)
(国語合計,130.1点,141.2点)
(算数1日目,52.6点,66.5点)
(算数2日目,54.8点,69.2点)
(算数合計,107.4点,135.7点)
(理科,62.5点,71.9点)
(総合,300.0点,348,7点)
算数1日目の点数に目を向けると,
受験者平均が(H24)66.5⇒(H25)45.0⇒(H26)57.2⇒(H27)41.9⇒(H28)42.7⇒(H29)49.1⇒(H30)52.6
合格者平均が(H24)79.4⇒(H25)58.6⇒(H26)73.3⇒(H27)54.4⇒(H28)54.8⇒(H29)63.1⇒(H30)66.5
なのでここ数年では平均点は高めでしたが、受験者平均と合格者平均の差は例年並みです。
今年は去年までとは逆で1枚目の数の問題が、2枚目の図形の問題よりも点数がとりやすかったです。
一つの問題に固執せずに全ての問題を目を通せるような余裕のある男になるように勉強していきましょう。
それでは、正六角形の問題の経験値で差が出そうな図形系の問題を一つとりあげたいと思います。
(問題)H30 灘中学校・1日目算数 大問10番
右の図のように,正六角形ABCDEFの内側に点Pをとり,6つの頂点とPをそれぞれ直線で結びます。三角形ABP,CDP,EFPの面積がそれぞれ3cm^2,5cm^2,8cm^2であるとき,三角形BCPの面積は[ ]cm^2です。
正六角形とこれば、まず6つの正三角形を分割することが考えられます。
色々な解法が考えられますが、3+5=8で△ABP+△CDP=△EFPの関係を使えと言う意図であったと推測して解法を考えてみると
図より赤の部分は正三角形2個分になります。
すると図より緑の三角形は正三角形3個分から赤の部分の正三角形2個分を引いて、正三角形1個分となり
緑の三角形はADを底辺と考えると、その底辺は正三角形の底辺の2倍です。
なので緑の三角形の高さは正三角形の高さの1/2倍になるので
△BCP:△EFP=(1-1/2):(1+1/2)
=1:3
よって
△BCP=△EFP×1/3
=8/3cm^2
とわかりました。
正六角形を6つの正三角形に分ける問題は中学受験ではよく出るので、あらゆるパターンを練習しておいて点数に結びつけましょう。
頑張ってください!(畠田)