今回は青山学院中等部の算数を扱います。
【入試資料分析】
受験者数
男子 396人
女子 489人
合格者数
男子 119人
女子 90人
実質倍率
男子 3.3
女子 5.4
合格最低点
男子 178点
女子 200点
例年通り女子の倍率が高く、合格最低点も高くなっています。
【問題分析】
大問1,2,3…計算問題です。無理がなく、綺麗な値になる計算なのでしっかり分数などの計算の要領を身につけて満点をとりたい。
大問4…単位や縮尺の問題。意外と間違えるというようなことはないようにチェックしていきたい。
大問5…比をおいて表にして埋めていく典型問題。しっかり解法をマスターしておきたい。
大問6…そのまま順番通り計算していくだけです。フローチャートなど書いて整理して確実に答えたい。
大問7…旅人算というほどでもない問題です。読み間違えないように、わかっていてもダイアグラムなど書いて正確に把握したい。
大問8…平均点の問題。人数を求めるところは面積で逆比を考えたり、天びん法を使うと方程式っぽくならなくて便利ですが、その後の平均点を求めるところはむしろ複雑になるので原始的に合計を考えた方がやりやすいと思われます。そういう意味でやりにくい
大問9…今回はこれを扱います。
大問10…AのキャンディとBのキャンディの量を比から[400]gと[500]gといておいて合計を計算していってもよいですが方程式のようにはなります。
食塩水の問題のように100gあたりの値段を濃度に対応させて天びん法や面積図で解いても良いです。
大問11…丁寧に図を書けば単純な図形です。しっかりあわせたい。
大問12…中心Oから弦FDや弦BEに垂線をおろすと2:1の直角三角形が見えてきます。
大問13…どれも奥行きの10cmは共通なので面積が等しいで解きます。
大問14…250円が「あんパンとクリームパン」と「カレーパンのみ」の合計になっているところが注意です。方程式をおそれずそれぞれ式にあらわして式を整理して消去算で解きましょう。
(問題)青山学院中等部 算数 大問9
兄と弟はエスカレーターに乗ってホームのある階から改札のある階まで移動します。兄が5段歩いて上がる間に弟は3段歩いて上がると、兄は50段、弟は40段歩いたところで改札のある階に着きました。エスカレーターの段数は[ ]段です。
[解説]
まず何が一定かを考えます。
ここでは段数が進んだ距離に対応します。
兄が5段歩いてる上がる間に弟は3段歩いて上がるという文章からは時間が同じです。
つまり進んだ段数の比と速さの比は等しくなります。
兄と弟の速さの比は5:3となります。
兄は50段,弟は40段歩いたところで改札のある階に着きましたという文章から兄と弟が進んだ距離になります。
よってこの進んだ距離を速さで割った比はエスカレーターを歩いていた時間の比になります。
兄と弟の階段を歩いていた時間の比は
50÷5:40÷3=3:4
エスカレーターが進む速さは兄も弟も同じはずなので、時間の比はエスカレーターが進んだ段数の比になります。
兄は自分で50段進みエスカレーターは[3]段進んだ
弟は自分で40段進みエスカレーターは[4]段進んだ。
この段数は同じはずなので
50-40=[4]-[3]で[1]=10となります。
よってエスカレーターの段数は50+[3]=80段とわかりました。
しっかり定石を身につけていくことで合格に近づきます!頑張ってください(畠田)